ホームインスペクション

ホームインスペクションが拒否される真実

建築会社にホームインスペクションを相談したら、拒否されたのですがどうしらいいでしょうか?

建築の売主や不動産会社がホームインスペクションを拒否するのは様々な理由があります。その理由について分かりやすく説明します!

この記事を読むと

建物の売主や不動産会社がホームインスペクションを嫌がる理由が分かります。

結論

・拒否する理由は、不具合等が見つかり、売主側に不利になる様々なリスク※が生じるため。

 ※例えば、購入の見送り、物件が横取りされる、値引きの交渉をされる、不具合を隠蔽している、等々。

ホームインスペクションが嫌がられる理由

1-1.ホームインスペクションが嫌がられる理由【4選】

①横取りのリスク

ホームインスペクションをしている間に他の販売業者に物件を横取りされてしまうリスクがあります。

ホームインスペクションをするためには日程調整をしたり、診断結果をまとめるため数日の期間が必要です。

その期間の間に他の販売業者が他の買主と契約してしまうリスクがあるため、早期に契約したいと考えて嫌がる理由となります。

②潜在的な問題隠蔽したい

もし販売者が物件に存在する不具合を知っていて、それを隠したい場合、ホームインスペクションを拒否することがあります。

理由としてはその不具合を発覚することで、購入してもらえなくなることを嫌がるためです。

③販売価格への影響

ホームインスペクションによって不具合が明らかになると、販売者は修理を求められたり、価格を下げるよう交渉される可能性があります。

これを避けるために、一部の販売業者はホームインスペクションを嫌がります。

④販売の遅延が生じるリスク

ホームインスペクションを実施した結果、補修等が必要な場合、それが完了するまで販売を待つ必要があります。

そのため、販売プロセスを遅らせる可能性があります。

これを避けるために、急いで物件を売りたい販売者はインスペクションを拒否するかもしれません。

ホームインスペクション拒否の影響

2-1. 購入者にとっての影響

ホームインスペクションを拒否されることで、購入者にとって複数の影響を及ぼす可能性があります。

まず、購入者が物件の現状を正確に把握できない可能性があります。

これは、未発見の構造的問題や設備の欠陥などにより、将来的に予期しないコストやリスクを引き受ける可能性があります。

また、ホームインスペクションを拒否された場合、購入意志を再確認する必要があります。

それは販売者が何かを隠している、または単に手間を避けている可能性があるためです。

これらの事情を鑑み、ホームインスペクションの重要性を理解し、販売者に自分の意志を説明して理解してもらうことが重要です。

それにより、両者にとってのお互いの利益と安全性が安保され、満足度の高い交渉が可能となるためです。

2-2. 販売者にとっての影響

ホームインスペクションを拒否することは、販売者にも影響を及ぼします。

まず、販売者は取引の信頼性を損なう可能性があります。

それは購入者は、ホームインスペクションを拒否することで、何かを隠していると疑う可能性があるためです。

その結果、販売者は信用を失い、買い手を失う可能性があります。

一方で、ホームインスペクションは販売者にも良い側面もあります。

それは販売価格を正当化するための証拠となったり、物件の問題を明らかにして修理したりすることで、購入者からの信頼が得られスムーズな取引となるためです。

ホームインスペクション拒否の対処法

3-1. 購入者が拒否された場合の具体的な対処法【3選】

①意思と理由を明確に説明する

あまり強く主張すると相手との関係性を悪化させたりと心配されるかと思います。

しかしながら、購入者の意志を尊重せずに、販売者側の主張をつらぬくような相手とは取引を考えた方が良いかもしれません。

購入する上で、販売者を信用しているものの、トラブルなく安心して暮らしていきたいという思いがある等の理由を説明しましょう。

②購入を見送る

納得のできる理由がなく、ホームインスペクションを拒否される場合は購入を見送るのも一つの選択肢です。

隠している何らかの理由があり、購入後にトラブルに発展する可能性があるためです。

③中古物件は利用の有無を確認する必要が有り

中古住宅に限っては、不動産会社から売主・買主にホームインスペクションについて説明して、利用するかどうかを意思確認する必要が有ります。

まず、説明される必要が有りますし、説明しておいて拒否されるのはおかしいです。

ホームインスペクション拒否に関するQ&A

よくある質問と回答

まとめ

ホームインスペクションを拒否する理由は様々ですが、大多数は売主側の都合であり、不誠実なものです。

ホームインスペクションを拒否された場合の対応方法は、あなたの状況によって異なります。

既に契約している場合:ホームインスペクションをしたい理由を整理して売主にしっかり主張しましょう。
まだ契約を締結前の場合:ホームインスペクションを拒否する場合は契約を見送るという姿勢で話をする。

これから購入される住宅に安心して長年住み続けるためにも、後悔のない選択ができることを願っております。

  • この記事を書いた人
ishitarou

いえたろう

ホームインスペクション(住宅診断)や住宅の現場監督をしています。 保有資格:一級建築士。ホームインスペクター。

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